株式会社の概要をご説明します。
株式会社の特徴の一つ
株式会社の特徴は、おおまかにいえば、会社が負った債務を経営者が負うのではなく、会社が負う会社だということです。これは、会社の債権者は、会社の債務を会社に対して請求できるだけであり、経営者に対して請求することはできないということを意味します。ただし、経営者が一人しかいないような小さな会社の場合(日本の多くの企業があてはまります)は、銀行融資や商取引の際に経営者が会社の債務を連隊保証することが一般的には多くあります。ですから、結局は、株式会社の場合であっても、会社の債務は経営者が負うことになるのです。
株式会社の機関
株式会社というのは、株主総会と取締役という機関を基本として運営される会社です。株主総会とは、会社の基本的な経営方針を決定する機関のことです。会社に出資した者(株主といいます)が集り、会社の経営方針を決定します。
株主総会について
株主総会には、毎年必ず行わなければならない定時株主総会があります。通常の場合は、決算日から3カ月以内に行われます。株主総会を開催する場所は、会社の事務所などが用いられます。定時株主総会の内容は決算書の承認を中心とします。加えて役員の変更などもできます。
役員とは、取締役、監査役(取締役の監査や貸借対照表などの計算書類を作成する者)、のことをいいます。その他では、役員ではないのですが、会計監査人という計算書類を監査する者もいます。会計監査人は、ほとんどの場合、大規模な会社で選任されており、中小企業等で選任されることは稀です。
取締役について
取締役とは、株主総会で決まった経営方針を実行する機関のことをいいます。なお、取締役が複数名いる場合は、代表取締役を選ぶのが、通常です。代表取締役が、取締役が決めた経営方針を実行していくのです。自分1人で会社を設立した場合は、株主総会も取締役(経営者)も自分1人ということになりますので、自分で経営方針を決定し、自分で実行していくことになります。