変態設立事項=危険な約束のことです。
定款に定めなければ無効
定款の記載事項で忘れてはならないのは絶対的記載事項ですが、他にも注意しなければならない事項に、相対的記載事項である変態設立事項があります。変態設立事項は、「危険な約束」ともいわれ、会社財産を危うくする定款記載事項として特別の手続きを要するものをいいます。会社に出資された資金は、定款に掲げた目標を達成するために使われるものですから、その目的を達成するために必要な行為以外の行為によって会社財産が減ってしまうことがあってはなりません。しかし、会社設立の企画者である発起人らによって会社財産を危うくする行為が行われる危険性があります。そこで、変態設立事項は、定款に記載しなければ効力が認められないものとされています。また、変態設立事項については、原則として裁判所が選任する検査役による調査が必要です。
会社法に列記されている変態設立事項には、次の4つがあります。
①現物出資
②財産引受
③特別の利益・報酬
④設立費用