ひとくちに「会社」といっても、その形態にはいくつかの種類があります。株式会社以外のスタイルについても、ひととおり確認しておきましょう。
会社には4つの形態があります
現在は国内のほとんどの会社が株式会社です。ただ、株式会社以外の形態も存在しており、旧法の時からあった合資会社と合名会社に加え、会社法により合同会社が誕生しました。つまり今の日本の会社には、株式会社・合資会社・合名会社合同会社の4形態があります。
会社の4形態 それぞれの違い
会社の形態を区別する主な基準は、資金の集め方と社員(出資者)の責任の範囲です。資金の集め方には、①株式を発行して1人以上の出資者に引き受けてもらう、②現金や財産を直接出資してもらう、という2つの方法があります。株式会社は①、合資会社と合名会社は②です。
社員の責任の範囲とは会社が倒産したとき、債権者に対してどこまで責任を負うかという限界線のことです。①有限責任(出資額を放棄する以上の責任を問われない)、②無限責任(私財投じてでも債務を完済しなければならない)、の2つに分かれます。株式会社と合同会社は①、合名会社は②、合資会社は①と②の混合型です。
合資会社と合名会社
合資会社と合名会社は、最低資本金の条件がない、設立手続きが簡単というメリットがありましたが、社員の責任が重いため実際の企業数は少数です。会社法の施行でメリットも特筆すべきレベルではなくなりました。
【参考】会社作りの言葉 持分会社
「もちぶんがいしゃ」と読みます。合資会社、合名会社、合同会社の3つをまとめた呼び方です。株式会社に対して、もっと小規模で自由な会社設計が可能な形態として会社法により整備されました。