発起人のもらいすぎにならないようにチェックする
発起人の報酬その他の特別利益を記載します。
発起人は、会社設立のために労務を尽くしたと言えますから、その事に対して、報酬を受けることができます。報酬は、会社成立後に、現金でまとめて支払われます。報酬を発起人が自由に決定できるとすると、会社に対して過大に支払いを請求する危険性があります。そこで、【定款の記載例】のように、発起人の受ける報酬額を定款に記載し、その金額について検査役の調査を受けなければ無効であるとされています。
発起人の受ける「特別の利益」も、定款に記載し、検査役の調査を受けなければなりません。「特別の利益」とは、発起人が会社の企画者として成し遂げた功労に対して与えられる、特別の財産的利益のことです。報酬の場合と同じように、発起人が自由に決定すると、会社に不当な損害を与えることになる危険があるため、厳格な手続きを経なければならないとされています。
【定款の記載例】
(発起人の報酬)
第〇条 発起人〇〇〇〇に対する報酬は金××万円とする。
発起人の報酬、特別利益記載のポイント
本例は、発起人に与えられる報酬について定めた規定です。